Sony ICF-SW1000TS User Manual

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その他

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J

振幅

搬送波

LSB

(下側波帯)

USB

(上側波帯)

周波数

同期検波とは

短波放送の受信を困難にしている大きな原因
は、フェージング(

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ページ)によるひずみ

と隣接局によるビート妨害です。この

2

つの

障害の改善に大きな効果を発揮するのが同期
検波方式です。フェージングによるひずみ
は、途中経路でさまざまな電波の干渉によっ
て搬送波が弱められた結果、過変調となって
発生するものです。本機では、まず受信した
電波から搬送波のみを取り出し、その後、同
期検波回路によって、この搬送波と周波数は
もちろん、位相まで同期したレベル変動のな
い純粋な周波数を作り出して、この周波数を
搬送波として受信信号に補っています。これ
により、ひずみが軽減されます。
また、

AM

(短波、中波、長波)放送では、

普通、搬送波の上下の周波数帯 

(USB

LSB

)を使って変調信号を送る

DSB

(Double Side Band

)方式が用いられてい

ますが、隣接局による妨害は

USB

LSB

どちらか一方のみが影響を受けている場合が
多いのです。本機の同期検波回路では、

DSB

方式の

USB

LSB

のどちらか一方のみ

を抽出できますので、妨害を受けていない方
を探して受信することにより、妨害のない明
瞭な受信を楽しむことができます。

妨害のない側だけ受信する

振幅

搬送波

LSB

(下側波帯)

USB

(上側波帯)

周波数

隣接局による
妨害

シングル

サイド

バンド

SSB (Single Side Band)

とは

普通の放送では音声などの信号は、下図のよ
うに上側波帯と下側波帯という

2

つの周波数

成分を用いて送られています。これらのうち
どちらか一方をもちいるのが

SSB

方式で、搬

送波より高いものを

USB

(上側波帯)、低い

ものを

LSB

(下側波帯)と言います。両方を

ダブル

サイド

バンド

用いる

DSB

Double Side Band

)に比べて

混信が少なく、業務用通信やアマチュア無線
で広く利用されています。

SSB

方式では一般には、

USB

が採用されて

いますが、

10MHz

以下のアマチュアバンド

では、

LSB

が使われることが多くなっていま

す。

SSB

波は普通のラジオで受信してもモガ

モガという音が聞こえるだけで、音声として
は聞けません。

SSB

波を正常な音声に戻すた

めには、本機に内蔵されているような

BFO

ビート

フリクエンシイ

オシレーター

(Beat Frequency Oscillator

)という特殊

な回路が必要です。

コンティニュアス

ウェーブ

CW

Continuous Wave

)とは

普通の放送は搬送波を音声信号で変調して行
いますが、

CW

では変調しない、搬送波の断

続によって信号を送るもので、一般にモール
ス信号で通信が行われます。この通信も

BFO

回路を通すことによりビート音の断続として
受信できるようになりますが、通信内容を判
断するためにはモールス符号を理解する必要
があります。

CW

通信も各種業務用やアマ

チュア無線に用いられています。

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