用途について, 各部の名称, 点検のポイント – Petzl RIG User Manual

Page 21: 機能の原理, セット方法, 機能の確認, 規格(en 365)に関する補足情報, 一般注意事項

Advertising
background image

D21 rig D215000a (150609)

21

D21 rig D215000a (150609)

(JP)日本語

図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ

が認められています。

ここに掲載した内容はすべてを網羅するものではありません。 最新の取扱説

明書やその他の関連情報はウェブサイト(www.alteria.co.jp)で参照できますの

で、定期的に確認して下さい。

疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談下さい。

セルフブレーキ下降器/ビレイ器具

1. 用途について

ロープアクセスにおいての下降

EN 12841 タイプ C ロープアジャストメントデバイス

要救助者のレスキュー

EN 341:1997 タイプ A レスキュー用ディッセンダー

製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での

使用は絶対に避けて下さい。

警告

この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。

ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。

使用する前に必ず:

- 取扱説明書をよく読み、理解して下さい

- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けて下さい

- この製品の機能とその限界について理解して下さい

- 高所での活動に伴う危険について理解して下さい

これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の障害や死につながる場合があ

ります。

責任

警告:使用前に必ず、

「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン

グを受けて下さい。

この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人か

ら目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用して下さい。

ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要があり

ます。

誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して

もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな

い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないで下さい。

2. 各部の名称

(1) 可動サイドプレート (2) フリクションランナー (3) ヒンジ (4) カム (4bis) カム

の軸 (5) 固定サイドプレート (6) ハンドル (7) ゲート (8) サイドプレート及びゲ

ートを固定するためのスクリュー

ハンドルポジション

(A) 収納時 (B) ワークポジショニング (C) ビレイ (D) 下降

用語

ブレーキハンド、末端側のロープ

主な素材

アルミニウム合金、ステンレススチール、ナイロン

3. 点検のポイント

毎回、使用前に

製品に亀裂や変形、傷、過度の磨耗、腐食等がないことを確認して下さい。

カムの状態を確認して下さい。 ロープが滑る場合はその製品を廃棄して下さい

(「7.機能の確認」参照)。

可動サイドプレートにゆるみや変形がないことを確認して下さい。 カムの軸

の頭がサイドプレートの内側に入ってしまう場合は、その製品を廃棄してくだ

さい(図参照)。

固定パーツ(ゲート、スクリュー、ヒンジ)の状態を確認して下さい。

カム及びハンドルの動きを確認して下さい。カム、ゲート、ハンドルのスプリン

グの状態を確認して下さい。

器具の内部に砂や小石等の異物が入っていなこと、ロープが通る箇所に潤滑

油等が付着していないことを確認して下さい。

各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト

(www.petzl.com/ppe)もしくはPETZL PPE CD-ROMを参照下さい。

もしこの器具の状態に関する疑問があれば、(株)アルテリア(TEL:04-2969-

1717)にご相談下さい。

使用中の注意点

この製品及び併用する器具(連結している場合は連結部を含む)に常に注意を

払い、状態を確認して下さい。 システムの各構成器具が正しくセットされている

ことを確認して下さい。

コネクターがメジャーアクシスに沿って荷重されていることを確認して下さい。

コネクターのゲートがロックされていることを確認して下さい。

器具に衝撃荷重がかかるのを避けるため、ロープ(器具と吊り元の間)はたるま

せず、常にテンションがかかった状態を保つ必用があります。

4. 適合性

この器具が、システムで使用されているその他の器具との使用に適している(

併用された時に個々の器具の機能が妨げられない)ことを確認して下さい。

ロープ

警告:使用するロープによっては滑りやすくなり、

『リグ』のブレーキの効きが悪

くなる場合があります(新しいロープ、特殊な外皮構造のロープ、外皮に特殊な

処理がほどこされているロープ、濡れているまたは凍っているロープ等)。使用

するロープの取扱説明書もよく読み、理解して下さい。

コネクター

必ず最新の規格に適合したロッキングカラビナを使用して下さい。

もしこの製品の適合性に関して疑問点があれば(株)アルテリアにご相談くだ

さい。

5. 機能の原理

ロープが引かれる(テンションもしくは墜落)と、

『リグ』がカラビナを軸に動き、

カムがロープを挟み込むことによりブレーキがかかります。 末端側のロープを

しっかりと握ることにより、カムのブレーキ機能を補助します。 ハンドルを操作

することによってカムを解除し、下降を再開することができます。 手をロープと

の摩擦から守るためにも、グローブの着用をお勧めします。

6. セット方法

ロッキングカラビナを使用して『リグ』をハーネスや支点にセットして下さい。

可動サイドプレートを開けてください。 ハンドルをポジション C の位置まで動

かし、カムを開きます。 器具に刻印された図に従ってロープをセットして下さ

い。 可動サイドプレートを閉じます(カラビナのゲートがロックされていること

を確認して下さい)。

警告:可動サイドプレートを閉じた時に、可動サイドプレートがカムの軸および

カラビナと噛み合っていなければなりません。

6A. ハーネスへの取り付け

6B. 支点への取り付け

末端側のロープをカラビナに通して折り返し、摩擦を増やして使用しなけれ

ばなりません。

7. 機能の確認

毎回、使用前に、ロープが正しくセットされていること、器具が正しく作動する

ことを確認して下さい。 このテストは必ずバックアップをとった状態で行って

下さい。

警告、死の危険:器具およびその部品(カム、ハンドル等)の機能が妨げられないよう

にして下さい。 器具の動きが妨げられると、ブレーキ機能が正常に作動しません。

7A. ハーネスへの取り付け

支点側のロープを引き、ロープにブレーキがかかることを確認して下さい。 ロ

ープにブレーキがかからない場合は、ロープが正しくセットされているか確認

して下さい。

警告:器具が機能しない(ロープが滑ってしまう)場合は、使用を止めて廃棄

して下さい。

末端側のロープを持ち、ゆっくりと器具に体重をかけて下さい。 もう片方の手

でゆっくりとハンドルを引いてロープを流して下さい。 ハンドルを放すと、器具

によりロープにブレーキがかかります。

7B. 支点への取り付け

荷重がかかる方のロープを引き、ロープにブレーキがかかることを確認して下

さい。 ロープにブレーキがかからない場合は、ロープが正しくセットされてい

るか確認して下さい。

警告:器具が機能しない(ロープが滑ってしまう)場合は、使用を止めて廃棄

して下さい。

8. ロープアクセス

EN 12841:2006 タイプ C

最大運用荷重: 150 kg

EN 12841 2006 に適合した『リグ』はタイプ C のロープアジャストメントデバイ

スで、作業ロープの下降に使用します。 『リグ』は、ロープに使用するセルフブレ

ーキデバイスです。下降の速度を手動でコントロールすることができ、またハン

ドルを放すことによりロープ上で停止することができます。

EN 12841:2006 タイプ C の要求事項を満たすためには、EN 1891 タイプ A に

適合した直径 10.5~11.5 mm のセミスタティックロープ(コア + シース)を使

用する必要があります。

(認証テストは、10.5~11.5 mm のペツル製ロープを使用し、最大運用荷重

150 kgで行われました)

8A. 下降

1人での使用

器具をハーネスにセットします(ハンドルポジション C)。 ブレーキの強さは末

端側のロープの握り具合でコントロールします。 下降を開始するには、片手で

末端側のロープを握り、もう片方の手でゆっくりとハンドルを引いて下さい(ハ

ンドルポジションD)。

下降を停止するには、ハンドルから手を放します。 ハンドルから手を放すと、ハ

ンドルは自動的にポジション Cの位置に戻ります。

末端側のロープから絶対に手を放さないで下さい。

8B. ワークポジショニング - 安全に停止する

作業位置で停止し、両手を放した状態でのワークポジショニングの姿勢をとる

ためには、ハンドルを下降時とは反対方向に(ポジションBまで)回転させてロ

ープをロックします。ハンドルを強く押してポジションAの位置まで動かそうとし

ないで下さい。器具が故障する恐れがあります。

ロックを解除するには、末端側のロープをしっかりと握り、ハンドルを下降のポ

ジション(D)に戻します。

EN 12841 規格について

注意:必ずバックアップロープにセットしたモバイルフォールアレスター『アサップ』等

のバックアップ器具と併用して下さい。

『リグ』は、EN 363 に準じたフォールアレストシステムでの使用には適してい

ません。

下降器は必ず、EN362に適合したロッキングカラビナを使用して、ハーネスに直

接連結して下さい。 下降器と併用する全ての器具は、それぞれが該当する法規

に準じたものでなければなりません。

バックアップ用ロープを、ワークポジショニングのために使用しないで下さい。

衝撃荷重によってロープはダメージを受けます。

9. レスキュー

EN 341 クラス A (1997)

最長下降距離:200 m

運用荷重:30~150 kg

支点にセットした状態からのロワーダウン

器具を支点にセット:末端側のロープは必ずカラビナで折り返して下さい。 末

端側のロープを握り、ハンドルを上に動かして(ハンドルポジション D)ロープ

を流して下さい。 ブレーキの強さは末端側のロープの握り具合でコントロール

します。 下降を停止するには、ハンドルから手を放します。 ハンドルをポジショ

ンBまで動かして、ロープをロックさせます。ハンドルを強く押してポジションA

の位置まで動かそうとしないで下さい。器具が故障する恐れがあります。

EN 341 規格について

- 必ずロープの末端にストッパーノットを結んでください。

- 器具を屋外にセットしたままで放置する場合は、気候による影響から器具を

保護する必要があります。

- 下降中にコントロールを失わないようにし、適度な速度で下降してください。

- 警告:下降中に器具が過熱し、ロープにダメージを与える場合があります。

10. 規格(EN 365)に関する補足情報

レスキュープラン

ユーザーは、この製品の使用中に問題が生じた際にすみやかに対処できるよう、レス

キュープランとそれに必要となる装備をあらかじめ用意しておく必要があります。

支点

システム用の支点はユーザーの体より上にとるようにしてください。支点は、

最低でも10 kNの破断強度を持ち、EN 795 基準を満たしていなければなり

ません。

その他

- 複数の器具を同時に使用する場合、1つの器具の安全性が、別の器具の使用

によって損なわれることがあります

- 警告:製品がざらざらした箇所や尖った箇所でこすれないように注意して

下さい

- ユーザーは、高所での活動が行える良好な健康状態にあることが必要です

- 併用するすべての用具の取扱説明書もよく読み、理解して下さい

- 取扱説明書は、製品と一緒にユーザーの手に届かなければなりません。また、

取扱説明書は製品が使用される国の言語に訳されていなければなりません

11. 一般注意事項

耐用年数 / 廃棄基準

ペツルのプラスチック製品及び繊維製品の耐用年数は、製造日から数えて最長

10年です。 金属製品には特に設けていません。

注意:極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が生じ、その後使用不

可能になる場合があります(劣悪な使用環境、鋭利な角との接触、極端な高/低

温下での使用や保管、化学薬品との接触等)

以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないで下さい:

- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した

- 大きな墜落を止めた場合や、非常に大きな荷重がかかった

- 点検において使用不可と判断された。 製品の状態に疑問がある

- 完全な使用履歴が分からない

- 該当する規格や法律の変更、新しい技術の発達、また新しい製品との併用に

適さない等の理由で、使用には適さないと判断された

使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄して下さい。

製品の点検

毎回の使用前の点検に加え、定期的にPPEに関する十分な知識を持つ人物に

よる綿密な点検を行う必要があります。 綿密な点検を行う頻度は、使用の頻度

と程度、目的により異なります。また、法令による規定がある場合はそれに従わ

なければなりません。 ペツルは、少なくとも12ヶ月ごとに綿密な点検を行うこ

とをお勧めします。

トレーサビリティ(追跡可能性)を維持するため、製品に付いているタグを切り

取ったり、マーキングを消したりしないで下さい。

点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連

絡先、製造番号、認識番号、製造日、購入日、初めて使用した時の日付、次回点検

予定日、注意点、コメント、点検者及びユーザーの名前と署名

点検記録の見本はwww.petzl.fr/ppeまたはPetzl PPE CD-ROMでご覧いた

だけます。

持ち運びと保管

紫外線、化学薬品、高/低温等を避け、湿気の少ない場所で保管して下さい。必

要に応じて洗浄し、直射日光を避けて乾燥させて下さい。

改造と修理

ペツルの施設外での製品の改造および修理を禁じます(パーツ交換は除く)。

3年保証

原材料及び製造過程における全ての欠陥に対して適用されます。 以下の場合

は保証の対象外とします:通常の磨耗や傷、酸化、改造や改変、不適切な保管

方法、メンテナンスの不足、事故または過失による損傷、不適切または誤った

使用方法による故障

責任

ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か

ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一

切の責任を負いかねます。

Advertising