用途について, 各部の名称, 点検のポイント – Petzl REVERSO 4 User Manual

Page 21: セット方法, 使用前と使用中の注意, リードのビレイ, トップロープでのロワーダウン, セルフブレーキ機能を使用しないセカンドク ライマーのビレイ, セルフブレーキ機能を使用した1人のセカン ドクライマーのビレイ, 2人のセカンドクライマーのビレイ 警告:セルフブレーキ機能が効かなくなることが あります

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D17_REVERSO4_D175000G (190411)

(JP)日本語

図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ

が認められています。 最新の取扱説明書はウェブサイト(www.alteria.co.jp)で

参照できますので、定期的に確認して下さい。

疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談下さい。

1. 用途について

クライミングおよびマウンテニアリング用のビレイデバイス/ディッセンダー

です。

使用できるロープ:CE(EN892)もしくはCE及びUIAAの認証を受けた、カーンマ

ントル構造(芯+外皮)のダイナミックロープ:

- ダブルもしくはツインロープ ≧ 7.5 mm

- シングルロープ ≧ 8.9 mm

この製品は、直径10.5mm以下のロープに使用するようにデザインされていま

す。

(11mmまで許容範囲)

製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での

使用は絶対に避けて下さい。

警告

この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。

ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。

使用する前に必ず:

- 取扱説明書をよく読み、理解して下さい

- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けて下さい

- この製品の機能とその限界について理解して下さい

- 高所での活動に伴う危険について理解して下さい

これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の障害や死につながる場合があ

ります。

ユーザーは、この製品の使用中に問題が発生した際にすみやかに対処できる

よう、レスキュー技術を身につけておく必要があります。 適切なレスキュー技術

を身につけておく必要があります。

この取扱説明書の内容は本製品の使用方法のみに限られており、ビレイや懸垂下降

の技術については説明していません。

ユーザーは、本製品を使用する前に、ビレイや懸垂下降の技術を身につけてお

く必要があります。 ビレイには知識と技術、そしてビレイに伴う危険を察知する

能力が必要となります。

責任

警告:使用前に必ず、

「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン

グを受けて下さい。

この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人か

ら目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用して下さい。

ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要があり

ます。

誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して

もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな

い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないで下さい。

2. 各部の名称

(1) ケーブル (2) アタッチメントポイント (3) ボディ (4) ロープスロット (5)

ブレーキグルーブ (6) リリースホール

主な素材:ボディ(アルミニウム合金)、ケーブル(外側:ナイロン、内側:スチ

ール)

用語

本説明書において「ロープ」とは、1本もしくは2本のロープのことを指します。 2

本のロープを使用する場合は、それぞれのロープを2つのロープスロットに別

々に通して下さい。

3. 点検のポイント

毎回、使用前に

製品に亀裂や変形、傷、磨耗、腐食等がないことを確認して下さい。

特に磨耗によってできる鋭いエッジには注意して下さい。

各用具の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト(www.petzl.com)

もしくはPETZL PPE CD-ROMを参照下さい。 もしこの器具の状態に関する疑問

があれば、(株)アルテリア(TEL:04-2969-1717)にご相談下さい。

使用中の注意点

この製品及び併用する器具(連結している場合は連結部を含む)に常に注意

を払い、状態を確認して下さい。 システムの各構成器具が正しくセットされて

いることを確認して下さい。 ロープスロットに小石等の異物が入らないように

して下さい。

4. 適合性

この製品がシステムの中のその他の器具と併用できることを確認して下さい(

併用できる = 相互の機能を妨げない)。

ロープ

使用できるロープ:CE(EN892)もしくはCE及びUIAAの認証を受けたダイナミッ

クロープ:シングル、ダブル、ツイン

2本のロープを使用する場合、直径や状態、やわらかさ等が同じものを使用し

て下さい。

警告:ロープによっては滑りやすくなる場合があります(新しいロープ、径の細

いロープ、特殊な外皮構造のロープ、外皮に特殊な処理がほどこされている

ロープ、濡れているロープ等)。使用するロープの取扱説明書もよく読み、理解

して下さい。

ブレーキバーとして使用するカラビナ

必ずロッキングカラビナを使用して下さい。 『ルベルソ キューブ』に使用するカ

ラビナは、ロープとの摩擦を起こすブレーキバーとして、ロープの流れを制動

する働きをします。 カラビナのサイズや形状、位置は『ルベルソ キューブ』の機

能に大きく関係します。.

ブレーキバーとして使用するカラビナは、

『ルベルソ キューブ』と接する部分が

できるだけ真っ直ぐなものを使用する必要があります。

カラビナは常に自由に動く状態にして下さい。

5. セット方法

- ロッキングカラビナをケーブルにクリップします

- 『ルベルソ キューブ』をハーネスのビレイループに取り付けます

- シングルロープ:ロープをループ状にし、どちらかのロープスロットに通し

て下さい

- ダブルまたはツインロープ:2本のロープをそれぞれループ状にし、2つのロ

ープスロットに別々に通して下さい

- ロープスロットに通したロープをカラビナにクリップし、カラビナのゲートを

ロックして下さい

6. 使用前と使用中の注意

『ルベルソ キューブ』は自動的にロープの流れを止める器具ではありません ロープ

の流れを止め、クライマーの墜落を止めるのはビレイヤーです。

ビレイヤーは末端側のロープから決して手を放さないで下さい。

ビレイヤーは、パートナーをビレイする前に必ず自己確保をとって下さい。

- 手をロープとの摩擦から守るためにも、グローブの着用をお勧めします

- 使用前に安全な場所でテストし、

『ルベルソ キューブ』によってロープにどれ

程のブレーキをかけることができるかを確認して下さい

ケーブル = 0 kN

ケーブルには、張力に対する強度はありません。

警告、危険:ケーブルを使って自己確保をとらないで下さい。

ケーブルは、

『ルベルソ キューブ』がカラビナから離れてしまうのを防ぐため、

また紛失を防ぐためのものです。 ケーブルの損傷を防ぐため、ロープとの摩

擦を避けて下さい。

7. リードのビレイ

警告:リードクライマーは、ロープを必ずディレクショナルアンカーに通す必要があ

ります。

7A. ロープを繰り出す

片方の手で末端側のロープを握ったまま『ルベルソ キューブ』にロープを押し

込み、 もう片方の手でクライマー側のロープを引いてロープを繰り出します。

7B. ロープをたぐる

片方の手でクライマー側のロープの余分なたるみを引き、 もう片方の手で末

端側のロープを引きます。

(ロープから手を放さないで下さい)

7C. 墜落の止め方

末端側のロープをしっかりと握ったまま下に引いて下さい。

8. トップロープでのロワーダウン

末端側のロープを両手でしっかりと握ったまま下に引いて下さい。 両手を交互

に入れかえるようにしてロープを出して下さい。 末端側のロープから決して両

手を放さないで下さい。

9. セルフブレーキ機能を使用しないセカンドク

ライマーのビレイ

「5 セット方法」参照

セカンドクライマー側のロープは必ず支点(ビレイヤーよりも上の位置になけ

ればなりません)に通して下さい。

10. セルフブレーキ機能を使用した1人のセカン

ドクライマーのビレイ

10A. セルフブレーキシステムが墜落を止める補助をします。

『ルベルソ キューブ』のアタッチメントポイントにロッキングカラビナをクリッ

プし、支点に取り付けて下さい。

セカンドのビレイをする際の操作性を良くするためには、

『ルベルソ キューブ』

が体の前、肘と肩の間くらいの高さになるようセットして下さい。

- ロープをループ状にし、ロープスロットに通します

クライマー側のロープが上(アタッチメントポイント側)になるようにしてセッ

トして下さい。

スロットに通されたロープとケーブルにロッキングカラビナをクリップして

下さい。

クライマー側のロープを引き、ロープが滑り出さないこと(セルフブレーキ機能が働く

こと)を確認して下さい。

両手を使い、ロープを操作して下さい。 セカンドクライマーが墜落すると、セル

フブレーキ機能が働いて墜落を止めます。

末端側のロープから絶対に手を放さないで下さい。

それぞれクライマー側及び末端側の2本のロープは、ブレーキグルーブの間を通り、

下向きに引かれていなければなりません。

(図「Test」参照)

警告、死の危険:カラビナは常に自由に動く状態にして下さい。

10B. 『ルベルソ キューブ』のリリース

末端側のロープから絶対に手を放さないで下さい。

リリースホールにカラビナをクリップし、ハンドルとして使います。

末端側のロープをしっかりと握ったまま、ハンドルを引いて『ルベルソ キュー

ブ』を傾け、ロープを流します。 ロープの流れは、末端側のロープの握り具合で

調節します。 ロープの流れを止めるには、末端側のロープをしっかりと握り、ハ

ンドルを放します。

その他の方法(例:コードやスリング等を使った方法)でロープをリリースする

ことは絶対にしないで下さい。

11. 2人のセカンドクライマーのビレイ

警告:セルフブレーキ機能が効かなくなることが

あります。

使用できるロープ

直径8.5 mm以上の、直径や状態、やわらかさ等が同じロープを2本使用して

下さい。

11A. ビレイ

図10Aの通りにロープをセットして下さい。

警告、危険:カラビナは常に正しい位置にセットされていなければなりません。カラビ

ナの動きが妨げられないようにして下さい。

警告、2人のセカンドクライマーの内の1人がテンションをかけている場合:

- 両方のロープをこまめに引き、ロープがたるまないようにして下さい。

- セルフブレーキ機能の効きが悪くなることがあります。 もう1人のセカンドクラ

イマーのロープに特に注意を払う必要があります。 両方の末端側のロープか

ら決して手を放さないで下さい。

11B. セカンドクライマーをアシストする

参照:「10B」

テンションをしたセカンドクライマーのロープをゆるめる場合は、必ずその前

にもう1人のセカンドクライマーのロープに結び目をつくり安全を確保する必

要があります。

11C. セルフブレーキ機能が効かない状態

警告、危険:1人のセカンドクライマーがロープにテンションをかけている場合、もう1

人のクライマーのロープにはセルフブレーキ機能が効きません。 末端側のロープを

握って制動をかけます。

両方の末端側のロープから決して手を放さないで下さい。

両方のロープをこまめに引き、ロープがたるまないようにして下さい。

12. 懸垂下降

2本のロープを「5.セット方法」の通り『ルベルソ キューブ』にセットします。制動

を強めるには、末端側のロープを強く握って下さい。

バックアップ(『シャント』またはセルフロッキングノット)を、

『ルベルソ キューブ』の下

に取り付けて下さい。

13. 制動の調節

通常は、基本的な方法で使用して下さい:末端側のロープがブレーキグルーブ

の上を通る方法(「5.セット方法」参照)

ユーザーの体重、ロープの径、用途や気象条件等に応じて制動力の調節が必

要になる場合もあります。 制動力を弱くするには、ロープをセットする向きを

逆にします。 この場合、末端側のロープがブレーキグルーブの反対側を通るよ

うにセットします。

14. 一般注意事項

耐用年数

警告:以下にあげるような極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が

生じ、その後使用不可能になる場合があります:化学薬品との接触、鋭利な角と

の接触、極端な高/低温下での使用や保管、大きな墜落や過荷重等

ペツル製品の耐用年数は以下の通りです:プラスチック製品、繊維製品は最長

で製造日から10年。 金属製品には特に設けていません。

ただし、下に記された「廃棄基準」の内一つ以上に該当する場合や、技術や基

準の進歩を反映した新しい器具との併用に適さないと判断される場合は直ち

に廃棄して下さい。

実際の耐用年数は様々な要因によって決まります。例:製品を使用する環境、使

用の頻度、状況、ユーザーの能力、保存やメンテナンスの状況等

製品に損傷や劣化がないか定期的に点検して下さい。

安全のため、使用前、使用中の点検に加え、定期的にPPEに関する十分な知識

を持つ人物による綿密な点検を行う必要があります。 綿密な点検は少なくとも

12ヶ月ごとに行う必要がありますが、 必要な頻度は、使用の頻度と程度、目的に

より異なります。 また、各PPEユーザーが用具の使用履歴を把握できるようにす

るため、各ユーザーが専用の用具を持ち、未使用の状態から管理することをお

勧めします。 用具をよりよく管理するため、製品ごとに点検記録をとることをお

勧めします。 点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売

元の名前と連絡先、製造番号、識別番号、製造年、購入日、初めて使用した時の

日付、ユーザー名、その他の関連情報(例:メンテナンス、使用頻度、定期点検の

履歴、点検日、コメント、点検者の名前と署名、次回点検予定日) 詳しい点検記

録の見本はwww.petzl.com/ppeを参照下さい。

廃棄基準

以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないで下さい:

- 使用前、使用中の点検、または定期点検において使用不可と判断された

- 大きな墜落を止めた場合や、非常に大きな荷重がかかった

- 完全な使用履歴が分からない

- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した

- 製品の状態に疑問がある

使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄して下さい。

新しい技術および器具の発達

製品が、システムの中での使用に適さないと判断され、実際の耐用期間が過ぎ

る前に廃棄される場合の理由は様々です。 例:関連する基準、規格、法律の変

更、新しい技術の発達、他の器具との併用に適しない等

改造と修理

ペツルによって認められた場合を除き、製品の改造および修理を禁じます。製

品の機能を損ねる危険性があります。

保証

この製品には、原材料及び製造過程における欠陥に対し3年の保証期間が設け

られています。 ただし以下の場合は保証の対象外とします:通常の磨耗や傷、

酸化、改造や改変、正しくない保管方法、メンテナンスの不足、事故または過失

による損傷、不適切または誤った使用方法による故障

ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か

ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一

切の責任を負いかねます。

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