用途について, 各部の名称, 機能の原理 – Petzl CROLL User Manual

Page 21: ハーネスへの取り付け, ロープのセット方法, 機能の確認, ロープ登高, 短い距離の下降, 関連するヨーロッパ基準について, 一般注意事項

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CROLL B165000J (100608)

(JP)日本語

図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ

が認められています。 最新の取扱説明書はウェブサイト(www.alteria.co.jp)で

参照できますので、定期的に確認してください。

疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談ください。

チェストアッセンダー

1. 用途について

この製品は個人保護用具(PPE)です。 ロープ登高に使用する胸部アッセンダ

ーです。

製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での

使用は絶対に避けてください。

警告

この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。

ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。

使用する前に必ず:

- 取扱説明書をよく読み、理解してください

- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けてください

- この製品の機能とその限界について理解してください

- 高所での活動に伴う危険について理解してください

これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の障害や死につながる場合があ

ります。

責任

警告:使用前に必ず、

「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン

グを受けてください。

この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人

から目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用して下さい。

ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要があり

ます。

誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して

もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな

い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないで下さい。

2. 各部の名称

(1) チェストストラップアタッチメントホール (2) カム (3) セーフティキャッチ

(4) ハーネスアタッチメントホール

主な素材:アルミニウム合金(フレーム)、クロムメッキスチール(カム)、ポリアミ

ド(セーフティキャッチ)

3. 点検のポイント

毎回、使用前に

製品に亀裂や変形、傷、磨耗、腐食等がないことを確認してください。

フレーム、コネクションホール、カム、セーフティキャッチ、カムの軸、スプリング

の状態を確認してください。

警告:カムの歯が欠けているアッセンダーは使用しないでください。

各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト

(www.petzl.com/ppe)もしくはPETZL PPE CD-ROMを参照ください。

もしこの器具の状態に関する疑問があれば、(株)アルテリア(TEL:04-2969-

1717)にご相談ください。

使用中の注意点

この製品及び併用する器具(連結している場合は連結部を含む)に常に注意を払い、

状態を確認してください。 他の用具との連結部や、システムを構成する各用具が正し

くセットされていることを確認してください。

警告、以下の点に注意してください:

- 異物(小石、小枝、ウェビング等)が挟まることによりカムの動きが妨げられる

場合があります。

- セーフティキャッチが何かに引っかかると、カムが開くことがあります。

4. 適合性

この製品がシステムの中のその他の用具と併用できることを確認してくださ

い。(併用できる = 相互の機能を妨げない)

コネクター

使用するコネクターがこの製品と併用できることを確認してください(形、サイ

ズ等)。

『オムニ M37』またはクイックリンク『デルタ P118B』またはクイックリンク

『デミロンド P18』を使用してください。

この製品と併用する全ての用具は、それぞれ該当する基準や法規に適合して

いなければなりません。

5. 機能の原理

この製品はロープ登高に使用します。 ロープ上を一方向には動きますが、反対

方向には動きません。

カムの歯がロープを噛むことにより、フレームとの間でロープを挟みます。 ロー

プに付いた泥等によるつまりを防ぐために、カムにはスロットがあります。

6. ハーネスへの取り付け

アタッチメントホールにクイックリンクまたは『オムニ』を通し、ハーネスに取

り付けます。

器具が倒れないように、上部のアタッチメントホールにチェストストラップを

通して締めます。

『クロール』のカムは、使用していないときは必ず閉じてください。カムを開い

たままにしていると、その他の器具等が挟まる危険があります。

7. ロープのセット方法

カムを開くには、セーフティキャッチを親指と人差し指でつかみ、カムから離

しながら引いて、右側の本体部分にひっかけます。 これでカムは開いた状態

で留まります。

ロープを挿入します。 上下の向きを示す目印に注意して正しい向きにセットし

てください。 セーフティキャッチを戻し、カムがロープを押さえていることを確

認してください。 セーフティキャッチは不意にカムが解除されるのを防ぎます。

ロープの取り外し方法

器具を上にスライドさせながら、セーフティーキャッチをまず下側に、それから

外側に引いてください。

8. 機能の確認

器具をロープにセットしたら必ず、荷重がかかる方向に引いてカムがロープを

ロックすることを確認してください。

9. ロープ登高

『クロール』と、フットループを取り付けたハンドル付ロープクランプ(『アッセ

ンション』等)を使用します。 必ずハーネスとハンドル付ロープクランプをラン

ヤードで連結してください。

斜めにトラバースする場合

器具の下側のロープが横方向に引かれると、カムが不意に開く危険がありま

す。器具の下側のロープをおさえて、ロープができる限り垂直になるようにし

てください。

10. 短い距離の下降

器具をゆっくりと上にスライドさせながらカムを下に押してください。その際、

指を挟まないよう注意してください。 セーフティキャッチは操作しないでくださ

い。不意にカムを解除してしまう危険があります。

11. 関連するヨーロッパ基準について

EN 12841:2006

『クロール』はタイプ B のロープアジャストメントデバイスで、作業ロープの

登高に使用します。

警告:『クロール』は、必ずバックアップロープにセットしたモバイルフォールアレスター

『アサップ』等のタイプ A のバックアップ器具と併用してください。

『クロール』は、フォールアレストシステムでの使用には適していません。

EN 12841 2006 type Bの要求事項を満たすためには:

- EN 1891 タイプ A に適合した直径 10~13 mm のセミスタティックロープを

使用してください。 (認証テストでは、100 kgのおもりとベアール『Antipodes

10 mm』、エーデルワイス『Rescue 13 mm』が使用されました)

- ランヤード + コネクター + 器具の長さが1 mを超えないようにしてください

器具に衝撃荷重がかかるのを避けるため、ロープ(器具と吊り元の間)はたる

ませず、常にテンションがかかった状態を保つ必用があります。

バックアップロープを、ワークポジショニングのために使用しないで下さい。

衝撃荷重によってによってロープはダメージを受けます。

EN 365:2004

レスキュープラン

ユーザーは、この製品の使用中に問題が生じた際にすみやかに対処できるよ

う、レスキュープランとそれに必要となる装備をあらかじめ用意しておく必要

があります。

支点

システム用の支点はユーザーの体より上にとるようにしてください。支点は、

最低でも10 kNの破断強度を持ち、EN 795 基準を満たしていなければなり

ません。

その他

- 複数の器具を同時に使用する場合、1つの器具の安全性が、別の器具の使用

によって損なわれることがあります。

- 警告:製品がざらざらした箇所や尖った箇所でこすれないように注意してく

ださい。

- ユーザーは、高所での活動が行える良好な健康状態にあることが必要です。

- 併用するすべての用具の取扱説明書もよく読み、理解してください。

- 取扱説明書は、製品と一緒にユーザーの手に届かなければなりません。また、

取扱説明書は製品が使用される国の言語に訳されていなければなりません。

12. 一般注意事項

耐用年数

警告:以下にあげるような極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が

生じ、その後使用不可能になる場合があります:化学薬品との接触、鋭利な角

との接触、極端な高/低温下での使用や保管、大きな墜落や過荷重等。ペツル

製品の耐用年数は以下の通りです:プラスチック製品、繊維製品は最長で製造

日から10年。 金属製品には特に設けていません。

ただし、下に記された?廃棄基準?の内一つ以上に該当する場合や、技術や基

準の進歩を反映した新しい器具との併用に適さないと判断される場合は直ち

に廃棄してください。

実際の耐用年数は様々な要因によって決まります。例:製品を使用する環境、使

用の頻度、状況、ユーザーの能力、保存やメンテナンスの状況等

製品に損傷や劣化がないか定期的に点検してください。

安全のため、使用前、使用中の点検に加え、定期的にPPEに関する十分な知識

を持つ人物による綿密な点検を行う必要があります。 綿密な点検は少なくとも

12ヶ月ごとに行う必要がありますが、 必要な頻度は、使用の頻度と程度、目的

により異なります。 また、各PPEユーザーが用具の使用履歴を把握できるように

するため、各ユーザーが専用の用具を持ち、未使用の状態から管理することを

お勧めします。 用具をよりよく管理するため、製品ごとに点検記録をとることを

お勧めします。 点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販

売元の名前と連絡先、製造番号、識別番号、製造年、購入日、初めて使用した時

の日付、ユーザー名、その他の関連情報(例:メンテナンス、使用頻度、定期点検

の履歴、点検日、コメント、点検者の名前と署名、次回点検予定日) 詳しい点検

記録の見本はwww.petzl.com/ppeを参照ください。

廃棄基準

以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないでください:

- 使用前、使用中の点検、または定期点検において使用不可と判断された

- 大きな墜落を止めた場合や、非常に大きな荷重がかかった

- 完全な使用履歴が分からない

- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した

- 製品の状態に疑問がある

使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄してください。

新しい技術および器具の発達

製品が、システムの中での使用に適さないと判断され、実際の耐用期間が過ぎ

る前に廃棄される場合の理由は様々です。 例:関連する基準、規格、法律の変

更、新しい技術の発達、他の器具との併用に適しない等

改造と修理

製品の機能を損ねる危険性があるため、ペツルによって認められた場合を除

き、製品の改造および修理を禁じます。 ペツルの認めない改造を行った場合、

製品の機能を損なう危険性があります。

ペツル工場以外での修理は認められません。 修理が必要な場合は、(株)アルテ

リア(TEL:04-2969-1717)にご相談ください。

持ち運びと保管

使用後は乾燥させて袋に入れて保管してください。

紫外線、湿気、化学薬品等を避けて保管してください。

トレーサビリティとマーキング

製品に付いているマーキングを消したり、タグを切り取ったりしないでくださ

い。 製品に記載されたマーキングが、使用期間中識別できる状態にあるよう

注意してください。

保証

この製品には、原材料及び製造過程における欠陥に対し3年間の保証期間が

設けられています。 ただし以下の場合は保証の対象外とします:通常の磨耗や

傷、酸化、改造や改変、正しくない保管方法、メンテナンスの不足、事故または

過失による損傷、不適切または誤った使用方法による故障

ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か

ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一

切の責任を負いかねます。

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