用途について, 各部の名称, 点検のポイント – Petzl FINESSE User Manual

Page 18: 操作方法, カラビナのセット方法, スペアパーツ, 一般注意事項

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M56_ANGE / FINESSE_M565000E (110311)

(JP)日本語

アンジュ S(軽量、コンパクト)

アンジュ L(多用途)

クライミング カラビナ

コネクター EN 12275 type B (base)。

フィネス 10/17 cm

EN 566 スリング

用途について

この製品は個人保護用具(PPE)です。マウンテニアリングやクライミング、また

それらと同様の技術を用いるアクティビティーに使用することができる超軽量

のカラビナとクイックドロースリングです。

製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での

使用は絶対に避けて下さい。

警告

この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。

ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。

使用する前に必ず:

- 取扱説明書をよく読み、理解して下さい

- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けて下さい

- この製品の機能とその限界について理解して下さい

- 高所での活動に伴う危険について理解して下さい

これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の障害や死につながる場合があ

ります。

責任

警告:使用前に必ず、

「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン

グを受けて下さい。

この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人か

ら目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用して下さい。

ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要があり

ます。

誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して

もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな

い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないで下さい。

ユーザーは、この製品の使用中に問題が生じた際にすみやかに対処できるよ

う、レスキュープランとそれに必要となる装備をあらかじめ用意しておく必要が

あります。 また適切なレスキュー技術を身につけておく必要があります。

各部の名称

(1) フレーム (2) ゲート (3) ヒンジ (4) デフレクター (5) キーロック (6) スリング

(7) 『ストリング S』

主な素材

カラビナ:アルミニウム(フレーム)、ステンレススチール(ゲート)、プラスチック

(デフレクター)。

スリング:高分子量ポリエチレン(ダイニーマ)。

注意:超高分子量ポリエチレンは、ナイロンやポリエステルと比較して伸びは

少ないのですが、 融点が低い(130℃)という特徴があります。

点検のポイント

毎回、使用前に

カラビナ

フレームとゲート、およびヒンジに亀裂や変形、腐食等がないことを確認して

下さい。

ゲートを開けて放すと、自動的にゲートが閉まることを確認して下さい。 ゲート

が完全に閉まることを確認して下さい。

ゲート上部のキーロックスロットに泥や小石等が詰まらないようにして下さい。

スリング

『ストリング』及びウェビング、縫製の状態に問題がないことを確認して下さい。

使用による損傷、切れ目、磨耗がないことを確認して下さい。

(縫い糸が切れて

いないことを確認して下さい)。

使用中の注意点

製品の状態を常に確認して下さい。 他の用具との連結部や、システムを構成す

る各用具が正しくセットされていることを確認して下さい。

各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト

(www.petzl.com/ppe)もしくはPETZL PPE CD-ROMを参照下さい。

もしこの器具の状態に関する疑問があれば、(株)アルテリア(TEL:04-2969-

1717)にご相談下さい。

適合性

この製品がシステムの中のその他の器具と併用できることを確認して下さい(

併用できる = 相互の機能を妨げない)。

もしこの製品の適合性に関して疑問点があれば(株)アルテリアにご相談下

さい。

操作方法

アンジュ S

カラビナのサイズがコンパクトなので、フレームの内側に指をかけず、フレーム

の外側を指で挟んでクリップします。

アンジュ L

フレームの内側に指をかける方法でも、外側を指で挟む方法でもクリップで

きます。

カラビナのセット方法

A. カラビナは破断する可能性があります

カラビナの位置と向き

カラビナは、ゲートが閉じ、縦軸方向に正しく荷重がかかったときに最大の強度

を持ちます。 縦軸以外の方向に荷重がかかると危険です。(3方向への加重等、

複数の向きに荷重をかけないでください)。

縦軸方向に正しく加重されるためには、カラビナが自由に動くことができる必

要があります。カラビナの動きが妨げられないようにして下さい。 位置や向き

が不適切な場合、カラビナは小さな荷重でも破断する危険があります。

警告:ゲートが開いた状態では、カラビナの強度は半分以下に減少します。

墜落の際、以下の原因でゲートが開く場合があります:

- カラビナが岩と衝突して衝撃がかかる

- 外から(岩やハンガー等により)ゲートに力がかかる

- ロープに急にテンションがかかる

必ずゲートが閉じられた状態でカラビナの下端にロープがクリップされている

ことを確認して下さい。

使用の際は、クイックドローの設置位置に問題がないことを確認して下さい。

カラビナの位置が適切でない場合、スリングを使用して位置を調節して下さ

い。 スリングはエッジから保護して下さい。

不安な場合は、ロッキングカラビナを使用するか、カラビナを2枚使用して下

さい。カラビナを2枚使用する場合は注意が必要です。それぞれのゲートの位

置が重ならないようにし、またゲートの動きが重ならないようにセットする必

要があります。

B. クイックドローの向きとクリップするロープの向き

アンカー側のカラビナは自由に動くことができる必要があります(『ストリン

グ』を付けないで下さい) 『ストリング』はロープ側のカラビナに取り付けて

下さい。

クイックドローは必ず『ストリング』を付けて使用して下さい。

警告:1本のクイックドローに2個の『ストリング』を取り付けないで下さい。クイ

ックドローの可動性を損ない、カラビナの向きやカラビナにかかる荷重の方向

が不適切になる危険があります。

傷の付いたカラビナ(例:アンカーとの接触)はロープを傷める可能性がありま

す。 ロープをクリップする側のカラビナは、アンカーにクリップする側には使用

せず、常にロープをクリップする側に使用して下さい。

クイックドローの向きが不適切な場合や、正しくロープがクリップされていない場合、

カラビナがアンカーから外れたり、ロープがカラビナから外れる可能性があります。

- カラビナのゲートは、クライマーが進む方向の反対側を向くようにセットす

る必要があります

- ロープはカラビナの壁面側からクライマー側に向かって通して下さい(逆向

きに通すとクイックドローがねじれてしまう危険があります)

ここに挙げる例はすべてを網羅するものではありません。

スペアパーツ

『ストリング S』

『ストリング S』はクイックドロースリングの『フィネス』

(10または17 cm)にの

み使用が可能です。

警告、危険:誤使用による事故の危険性が高いため(図参照)、

『ストリング』をオ

ープンスリングに使用しないで下さい。

一般注意事項

耐用年数 / 廃棄基準

ペツルのプラスチック製品及び繊維製品の耐用年数は、製造日から数えて最長

10年です。 金属製品には特に設けていません。

注意:極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が生じ、その後使用不

可能になる場合があります(劣悪な使用環境、鋭利な角との接触、極端な高/低

温下での使用や保管、化学薬品との接触等)。

以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないで下さい:

- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した

- 大きな墜落を止めた場合や、非常に大きな荷重がかかった

- 点検において使用不可と判断された。 製品の状態に疑問がある

- 完全な使用履歴が分からない

- 該当する規格や法律の変更、新しい技術の発達、また新しい製品との併用に

適さない等の理由で、使用には適さないと判断された

使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄して下さい。

製品の点検

毎回の使用前の点検に加え、定期的にPPEに関する十分な知識を持つ人物に

よる綿密な点検を行う必要があります。 綿密な点検を行う頻度は、使用の頻度

と程度、目的により異なります。また、法令による規定がある場合はそれに従わ

なければなりません。 ペツルは、少なくとも12ヶ月ごとに綿密な点検を行うこ

とをお勧めします。

トレーサビリティ(追跡可能性)を維持するため、製品に付いているタグを切り

取ったり、マーキングを消したりしないで下さい。

点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連

絡先、製造番号、認識番号、製造日、購入日、初めて使用した時の日付、次回点検

予定日、注意点、コメント、点検者及びユーザーの名前と署名。

点検記録の見本はwww.petzl.fr/ppeまたはPetzl PPE CD-ROMでご覧いた

だけます。

持ち運びと保管

紫外線、化学薬品、高/低温等を避け、湿気の少ない場所で保管して下さい。必

要に応じて洗浄し、直射日光を避けて乾燥させて下さい。

改造と修理

ペツルの施設外での製品の改造および修理を禁じます(パーツ交換は除く)。

3年保証

原材料及び製造過程における全ての欠陥に対して適用されます。 以下の場合

は保証の対象外とします:通常の磨耗や傷、酸化、改造や改変、不適切な保管

方法、メンテナンスの不足、事故または過失による損傷、不適切または誤った

使用方法による故障。

責任

ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か

ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一

切の責任を負いかねます。

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