各部の名称, 点検のポイント, 機能の原理 – Petzl MICRO TRAXION User Manual

Page 19: セット方法, ポジション, 機能の確認, 使い方 セルフジャミングプーリー, その他の使用方法, 一般注意事項, トレーサビリティとマーキング

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P53_MICRO TRAXION_P535000C (290612)

P53_MICRO TRAXION_P535000C (290612)

(JP)日本語

図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ

が認められています。最新の取扱説明書やその他の関連情報はウェブサイト

(www.alteria.co.jp)で参照できますので、定期的に確認してください。

疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2968-3733)にご相談ください。

1.用途

PPE(個人保護用具)EN 567。 コンパクトなセルフジャミングプーリー。

本製品はヨーロッパの機械指令(2006/42/CE)に適合した吊り上げ用の機械

ではありません。

製品の破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での使用は絶対

に避けてください。

警告

この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。

ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。

使用する前に必ず:

- 取扱説明書をよく読み、理解してください

- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けてください

- この製品の機能とその限界について理解してください

- 高所での活動に伴う危険について理解してください

これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の傷害や死につながる場合があ

ります。

責任

警告:使用前に必ず、

「用途」の欄に記載された使用用途のトレーニングを受け

てください。トレーニングは、

「用途」の欄に記載された使用用途に対応してい

る必要があります。

この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人か

ら目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用してください。

ユーザーは各自の責任で適切な安全確保の技術を習得する必要があります。

誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して

もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。各自で責任がとれない

場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないでください。

2.各部の名称

(1) 固定サイドプレート (2) ボタン (3) カム (4) 滑車 (5) 軸 (6) 可動サイドプレー

ト (7) アタッチメントホール (8) ボールベアリング

主な素材:アルミニウム合金、ステンレススチール、ナイロン

3.点検のポイント

毎回、使用前に

製品に亀裂や変形、傷、過度の磨耗、腐食等がないことを確認してください。

滑車の状態に問題がなく、正しく機能することを確認してください。

軸とサイドプレートにゆがみが無いことを確認してください。

カムの動きとスプリングの状態に問題がないことを確認してください。警告:

カムの歯が欠けているまたは磨耗している『マイクロトラクション』は使用しな

いでください。

器具の中に異物が入っていないことを確認してください。

各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト

(www.petzl.com/ppe)をご参照ください。

使用中の注意点

製品の状態を常に確認してください。他の用具との連結部や、システムを構成

する各用具が正しくセットされていることを確認してください。

異物(泥、雪、氷、岩の破片等)によってカムの動きが妨げられないように注意

してください。

警告: ロープの状態(磨耗、水分、氷結等)によってジャミングの効き具合は変

わります。

目視確認:警告、カムがサイドプレートより大きくはみ出している場合、セルフジャ

ミング機能が解除されています。

もしこの器具の状態に関する疑問があれば、(株)アルテリア(TEL:04-2968-

3733)にご相談ください。

4.適合性

この製品がシステムの中のその他の器具と併用できることを確認してください

(併用できる = 相互の機能を妨げない)。

ロープ

『マイクロトラクション』は、直径8 ~ 11 mmのカーンマントル構造(芯+外皮)

のロープ(EN 892適合のダイナミックロープ、EN 1891適合のセミスタティック

ロープ、スタティックロープ)に使用できます。

コネクター

ロッキングカラビナを使用してください。オーバル型または洋ナシ型のカラビ

ナをお勧めします。使用するカラビナが『マイクロトラクション』との併用に適し

ていることを確認してください。コネクターがメジャーアクシスに沿って加重さ

れていることを確認してください。

5.機能の原理

『マイクロトラクション』は、ロープが器具の中で一方向には動きますが、反対

方向には動きません。カムの歯がロープを噛み、ロープを滑車との間で挟むこ

とによってロックします。

6.セット方法

可動サイドプレートを開きます。器具の内側に彫刻されている図を見てロープ

の向きを決めます。

カムを操作せずにロープを挿入します:カムが開く方向にロープを押し込む

ようにして挿入します。滑車とカムの間にロープが入っていることを確認しま

す。荷重がかかる方向にロープを引いて、ロープがロックされることを確認し

てください。

可動サイドプレートを閉じ、ロッキングカラビナをアタッチメントホールにクリ

ップして支点にセットし、カラビナのゲートをロックしてください。

ロープの取り外し方法

カラビナを外し、可動サイドプレートを開きます。ロープがロックされない方向

に器具をスライドさせながらロープから外します。この動作でロープは自然に

カムから外れます。

7.ポジション

『マイクロトラクション』は、ロープに荷重がかかった時に正しい位置及び向

きになるようにセットしてください。エッジに器具が押し付けられないように

してください。

8.機能の確認

器具をロープにセットしたら必ず、荷重がかかる方向に引いてロックされるこ

とを確認してください。

9.使い方

セルフジャミングプーリー

9a.ホーリング

9b.ホーリング

ホーリングシステムにおいてロープの戻りを止める器具として使用できます。

9c.カウンターウエイトシステム

重いバッグのホーリングや、要救助者を引き上げる時に使います。常に自己確

保をとった状態を維持してください。

ホーリングをする際、プーリーとそのカムの状態を常に確認してください。

『マイクロトラクション』は、チロリアンブリッジやライフラインを固定するため

に使用しないでください。ロープを傷める危険があります。

9d.ロープ登高

2つのアッセンダー(『マイクロトラクション』と他のアッセンダー1個)とフッ

トループ1本を使用します。2つのアッセンダーは必ずハーネスに連結して

ください。

(ロッキングカラビナのみ、またはランヤード + ロッキングカラビ

ナを使用)

警告:衝撃荷重を避けるために、アッセンダーや支点より上に登らないように

し、ロープがたるまないようにしてください。墜落の衝撃を吸収するのはロープ

です。ロープの衝撃吸収力は支点に近づくにつれて下がります。支点付近では

衝撃荷重を避けてください。

9e.プーリー

『マイクロトラクション』をシンプルなプーリーとして使用する場合は、セルフジ

ャミング機能を解除します。

セルフジャミング機能の解除

警告:シンプルなプーリーとして使用する場合を除き、セルフジャミング機能を

解除すると、ユーザーや引き上げるものが落下してしまう危険があります。

セルフジャミング機能を解除するには、カムを上げてボタンを押します。ボタン

を放すとカムが解除された状態で固定されます。

セルフジャミング機能を有効にするには、もう一度ボタンを押します。

その他の使用方法

Product Experience をご参照ください。

(www.petzl.com)

10.一般注意事項

耐用年数 / 廃棄基準

ペツルのプラスチック製品及び繊維製品の耐用年数は、製造日から数えて最長

10年です。金属製品には特に設けていません。

注意:極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が生じ、その後使用不

可能になる場合があります(劣悪な使用環境、鋭利な角との接触、極端な高/低

温下での使用や保管、化学薬品との接触等)。

以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないでください:

- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した

- 大きな墜落を止めた、あるいは非常に大きな荷重がかかった

- 点検において使用不可と判断された。製品の状態に疑問がある

- 完全な使用履歴が分からない

- 該当する規格や法律の変更、新しい技術の発達、また新しい製品との併用に

適さない等の理由で、使用には適さないと判断された

使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄してください。

製品の点検

毎回の使用前の点検に加え、定期的に十分な知識を持つ人物による綿密な

点検を行う必要があります。綿密な点検を行う頻度は、使用の頻度と程度、目

的により異なります。また、法令による規定がある場合はそれに従わなけれ

ばなりません。ペツルは、少なくとも12ヶ月ごとに綿密な点検を行うことをお

勧めします。

トレーサビリティ(追跡可能性)を維持するため、製品に付いているタグを切り

取ったり、マーキングを消したりしないでください。

点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連

絡先、製造番号、認識番号、製造日、購入日、初めて使用した日付、次回点検予定

日、注意点、コメント、点検者及びユーザーの名前と署名。

詳しい点検記録の見本はwww.petzl.com/ppeをご参照ください。

持ち運びと保管

紫外線、化学薬品、高/低温等を避け、湿気の少ない場所で保管してください。

必要に応じて洗浄し、直射日光を避けて乾燥させてください。

改造と修理

ペツルの施設外での製品の改造および修理を禁じます(パーツ交換は除く)。

3年保証

原材料及び製造過程における全ての欠陥に対して適用されます。以下の場合

は保証の対象外とします:通常の磨耗や傷、酸化、改造や改変、不適切な保管

方法、メンテナンスの不足、事故または過失による損傷、不適切または誤った

使用方法による故障

責任

ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か

ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一

切の責任を負いかねます。

トレーサビリティとマーキング

a. この個人保護用具の製造を監査する公認機関

b. CE適合評価試験公認機関

c. トレーサビリティ:データマトリクスコード = 製品番号 + 個別番号

d. 直径

e. 個別番号

f. 製造年

g. 製造日

h. 検査担当

i. 識別番号

j.規格

k.取扱説明書をよく読んでください

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